スペインの伝統的なギターは、昔ながらの「セラック」タンポ塗り Part 7

●part7 French  polishing 作業工程part3〜part5までの「まとめ」

part3〜part5まで動画で「セラックタンポ塗り(フレンチポリッシュ)」について視て
いただきました。
さて、準備について
●タンポの素材等を含む作り方
・素材   基本的に純綿(肌着等の生地)を使用するようです。
・サイズ  大きさ等については各制作者の独自性によるものと判断しました。
作業工程

●1⃣下地行程
   ↓
・木地素材へのwash coat  1回目の木地への含浸シーラー的な作業と考えればいいのでしょうか。
 目止め方法は、あくめでもセラックで回数を多様し埋めるのが理想か?
 行程短縮手段として、色がでない微細粉な体質顔料をワニスに加えて作り、塗り埋める方法
 などがあるようだ。
 (制作者によっては、目止め剤&木地固めの目的で有機系樹脂のウッドシーラーも
 併用するケースもあるようだ。)
   ↓
・目止めが完了した後、ポリッシング(タンポ塗り)作業を繰り返し、ある下塗りとしての
   膜厚を施す。
 2〜3日同一作業を繰り返し常温乾燥。
 この下塗り行程では、S5+A1の比率で染込ませたパッドでpolishing作業を繰り返す。
 以上のような作業を繰り返し下地作業行程が完了
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
*セラックベース(上記溶液)&アルコールの配合比率量について
 スポイトで1滴2滴・・・と数えてパッド(タンポ)に添加するようだ。
*天板面(リブ)、脇板面、裏板面(バック)、
*サウンドボードのヘッド、バイディング、パーフリング、ヘッドなどの
 導管、気巧が大きい素材、ローズウッドなどの部分には、目止めが必要となるとのこと。
●2⃣下塗り行程
   ↓
・1⃣で仕上げた表面塗膜を#600粒度→#1200程度で水研ぎ(中研ぎ)研磨作業を行う。
・この行程では、S5+A1の比率で染込ませたパッドでポリッシング作業を行う。
・2〜3日同一作業を繰り返し常温乾燥。
 以上のような作業を繰り返し下塗り作業が完了。 
●3⃣中塗り行程
   ↓
・2⃣で仕上げた表面塗膜を#1200→#2000粒度程度で水研ぎ(中研ぎ)研磨作業を行う。
・この行程では、S3+A3の比率で染込ませたパッドでポリッシング作業を行う。
・2〜3日同一作業を繰り返し常温乾燥。
 以上のような作業を繰り返し中塗り作業が完了。 
●4⃣上塗り(最終仕上げ)行程
   ↓
・2⃣で仕上げた表面塗膜を#2000粒度i→程度で水研ぎ(中研ぎ)研磨作業を行う。
・この行程では、S1+A5の比率で染込ませたパッドでポリッシング作業を行う。
・2〜3日同一作業を繰り返し常温乾燥。
 以上のような作業を繰り返し最終仕上げ作業が完了。 
以上
まとめてみました。
海外からの動画ですから、弊社の内容、コメントについては把握違いをしている箇所もあると思います。
お気づきの点、また実際制作されておられる専門家のかたよりご指導等コメントいただければ勉強に
なるのですが・・・。
  
  
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スペインの伝統的なギターは、昔ながらの「セラック」タンポ塗り Part 6

●part6 セラックフレークの溶解液の作り方part2 の「まとめ」


セラックは、インドを主産地とするラックカイガラ虫が植物に寄生して分泌した
軟質淡黄色の樹脂質を採集、精製によってこれらのフレークは
色の濃さが→薄いほうへ3段階・・・
オレンジ(一番濃い)>レモン(やや薄い)>ブリーチ(かなり薄い)と
イメージすればいいのでは・・・。
また、色調は木地素材等の色合いも考慮して混合調色して使用するケースもあるようです。
また不純物も多く、アルコールで溶解して数日置いておくと沈殿物が出ます。
それを数回濾過してから使います。
参考までに、溶液の作成混合比は下記配合が目安になるようです。
セラック溶液(セラックニス)の作り方について
・基本ベース   セラックフレーク(1)+無水エチルアルコール(4)の配合比率で
 溶液を混合する。
・溶解期間   2〜3日放置 完全溶解させる。
・濾過紙等で(3〜5回)漉す。
以上・・・
ベース溶液(ニス)となるようです。
さらにベース溶液にアルコールを加え薄めてpolishing作業へ進む。

 

次回 part7で French  polishing  作業工程・・・・・へ!

 

 

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スペインの伝統的なギターは、昔ながらの「セラック」タンポ塗り Part 5

part 5  French Polishing for Guitars 5

 

●セラック塗装(French Polishing フレンチ・ポリッシュ)上塗り仕上げ行程 動画です。

 

・3種類の溶液が紹介されています。

 セラック・無水エチルアルコール・オイル?・・でしょうか。

 oilは乾燥を遅らせるための添加でしょうか・・(よく聞き取れません・・)。

 

・上塗り作業 

 セラック:アルコールの配合が→<アルコール比が増量され

(セラック加熱残分が少ない方向へ)希釈された仕上げ剤が磨き剤に

 どんどん変わっていきます。

 仕上げ行程の最終段階へ

 塗り方が詳しく説明紹介されています。

 

 さんが 2011/09/26 にアップロード

The fifth in a series of instructional videos on French Polishing

in Luthiery (guitar making) in which the actual French Polishing is demonstrated.

 

上記より

活用掲載させていただきました。

 

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スペインの伝統的なギターは、昔ながらの「セラック」タンポ塗り Part4

part4  French Polishing for Guitars 4

 

●セラック塗装(French Polishing フレンチ・ポリッシュ)中塗り行程 動画です。

 

・中塗り作業 & タンポの作り方、塗り方が詳しく説明紹介されています。

 

タンポ(綿布パッドの作り方)

セラックをスポイトで染込ませる様子

また、タンポが滑らかに塗り易くするために

あらかじめ表面に潤滑目的のオイルを垂らす様子も画面に、

話には聞いていたが・・・

「なるほど・・?」「塗膜に影響はないのか?」

「このオイルは、何を使っているの?」・・・

この点は、後半pratで触れます。 

 

まずは、じっくり視てみましょう。

 

 さんが 2009/07/18 にアップロード

French polishing a guitar Michael Thames

 

上記より

活用掲載させていただきました。

 

 

 

 

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スペインの伝統的なギターは、昔ながらの「セラック」タンポ塗り Part3

part3  French Polishing for Guitars 2

 

●セラック塗装(French Polishing フレンチ・ポリッシュ)下塗り行程 動画です。

 

・下塗り(目止め塗膜)の 研磨作業

     wet sanded using oil and 220grit wet/dry sandpaper.

 

・下塗り タンポ塗り(French Polishing )作業

 

oil研磨作業 & タンポ塗り作業が詳細に解説されています。

 

prat4でさらに、詳しく紹介します。

 

これだけの具体的な作業を見る機会は他にないのでは・・・。

本当に根気の必要な手作業の始まりです。

感動します。

 

 さんが 2009/07/16 にアップロード
How to French Polish a guitar, Michael Thames

上記より

活用掲載させて頂きました。

 

 

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スペインの伝統的なギターは、昔ながらの「セラック」タンポ塗り Part2

part2   French Polishing for Guitars 1

 

セラック塗装(French Polishing フレンチ・ポリッシュ)に使用されるセラック(溶解前)です。

色が薄いもの(下方)ほど精製されていて、高価です。

精製されたものは不純物が少なく、濾過して不純物を取り除く。

しかし、セラックの色の濃さと品質は直接関係ないようです。

 

この動画では、セラック素材の種類、無水エチルアルコール(95%)溶剤での溶解&希釈作業を順に解説しています。

 

 さんが 2011/09/04 にアップロード

The first in a series of instructional videos on French Polishing in Luthiery (guitar making),including making your own shellac.

 

上記アップロードより

活用掲載させていただきました。

 

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スペインの伝統的なギターは、昔ながらのセラックタンポ塗り

part1

セラックニス・・・一般的市場には、最近ほとんど需要がない。

木部素材用途のオイルステイン木地着色のブリード防止&中塗を兼ねる使用法として漂白ラックニスが認知されている程度である。

日本では大正時代からスーパーワニスやセラックニスが主流として、木部素材の塗装仕上げ剤として活躍していた。

  しかし、昭和初期硝化綿ラッカーが輸入され、その性能(作業性、耐久性)のよさから急速に

普及、ラックニスは需要が減少していった。

ポリエステル樹脂は、中塗までにとどまり、すべての素材用途の上塗としてポリウレタン樹脂が主流となった現在、プライベイトな観点よりクラシックギターの製造過程を調べているうち「セラック」

の仕上げが「音色&保管性」に重要な役割を担っている。

ラック虫は蚕(かいこ)、ミツバチと並ぶ三大益虫と称され、インドや東南アジアに多く生息する虫の分泌物を主成分とした、お菓子のキャンディのコーティングにも使われている安全な純然たる天然素材であり、主にエチルアルコール溶剤で希釈使用される。

まさに、エコ、安全、環境など日本文化である漆と同じコンセプト。

いろいろな視点から勉強してみたい。

 

 

●参考記事として
「塗り重ねる回数は、基本的には300回。

ただし材料の状態や季節などによって調整することも必要です。塗装はボディ全体におこなうので、塗って乾かしてペーパーをかけての繰り返しで、時間的には3ヵ月弱かかります。そのようにして磨いていくうちに、セラックの塗料自体の色が付いて、ギター の色が少し濃くなるのです。」とある。

 (ヤマハ楽器解体新書HPより)

 

・・・と、言うことで

伝統的文化「手間をかけた価値感」も評価した手法技術として

少々「セラック」について

 

●part1〜part10 に分けて

 

勉強していきたいと思います。

 

 

be continued・・・・・

 

 


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